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3/30/2019

パワステ高圧ホースオイル滲み再発:2


パワステ高圧ホースオイル滲み再発:1 のつづきです。


今回、MISUMI、MONOTARO、Amazonと3つのショップを使いましたが、MISUMIとMONOTAROは揃ったパーツから発送してくれたようです。
Amazonにも言えることですが、送料無料なのに小物を小分け発送していたら、利益が出るどころかマイナスなんじゃないかと、ちょっと心配しちゃいます。

で、今日(土曜日)までに届いたパーツ。



まだホースに組むニップルが届いていないので、実際に車に組む作業までもう暫く掛かりそうですが、作業イメージ含め準備が出来ますから、迅速な発送ありがたいです。



・SR-13アダプター測定編




SR-13(同径):穴サイズは図面通り7mmで、段差なく貫通しています。
SR-13(異径):穴サイズは図面通り10mm、図面で確認出来なかった穴の深さは約21mmです。
SR-13R2(異径):まだ届いてませんが、サイズ的に今回使用しないことが既に決定しました。


パワステポンプ側のカシメ部分のパイプが、太さ約9.7mm、長さ約30mmですので、SR-13(異径)を使う場合、パイプを9mmほどカットすれば、最も接着面積を増やした状態で接着出来そうです。




とりあえず、パイプを9mmカットし、パイプの外側(接着面)にペーパーを掛けてメッキを剥ぎました。
パイプがアダプター内部の段差に突き当たり、アダプターの口がパイプの傘部分に軽く触る程度の長さを意識してカットしてあります。



SR-13(異径)と組み合わせると、こんな感じ。



SR-13(同径)7mmの穴を10mmのドリルで21mmの深さで拡張し組み合わせてみると、こんな感じ。



SR-13(同径)が200円程度、SR-13(異径)が400円程度、SR-13R2(異径)が800円程度ですから、ドリル加工が苦にならない環境の方は、SR-13(同径)を使うのがコスパ高いですね。

本来ならば、パイプ側の無い「EARL'Sの967106」などのアダプターを使うほうが見た目が良いのですが、今回はロウ付けではなく接着で修理することを目指していますので、接着面積を多く確保する必要があります。
また、パーツの入手性を考えると、「AN6」などのサイズではなく、「3/8」などのサイズのほうが個人的にわかりやすかった事と、コスパを重視したため、今回のようなパーツ選択になりました。


なお、パイプ側の太い部分が約16mmなので、割高なSR-13R2も購入しましたが、27mmのスパナタイプの工具が必要になるなど、今回の目的には大きすぎるようです。
※SR-13(同径・異径)のHEXサイズは22mmです。


このような加工をすると、旋盤が欲しくなるなぁ…。
旋盤があれば、穴を拡張するのもパイプ側のネジ山を削って見た目を良くすることも簡単ですし、パイプ側とアダプター側双方にネジを切り、接着すら必要のない状態で組むことだって出来そうです。

まあ、このあたりの加工をするならば、素直にロウ付けするべきでしょうけどね。


・接着剤編

MISUMIからメタルロック、AmazonからJB-Weldが届きました。



少量づつ出して混ぜてみましたが、メタルロックは今回の目的に使用するには柔らかすぎるようです。



接着面積を増やすことはもちろん、捻じれや引張りだけでなく、横方向の力も意識すると、パイプとアダプター間に隙間なく充填出来るだけじゃなく、盛りやすい必要があります。
この目的のためには、A・B液を混ぜたとき、パテのように使える「ある程度の硬さ」があり、硬化後に痩せない接着剤が使いやすい。
その点、メタルロックにはツナギが入っていないようなので、使いにくいかもしれません。



硬化後の痩せに関しては、どちらもそれほど変わらない印象を持ちましたので、隙間に流し込むような使い方をする場合は、柔らかいメタルロックのほうが使いやすいと思います。
アダプター内のパイプの接着にはメタルロックを、外側の補強として盛るためにJB-Weldを、なんて使い分けも悪くないかもしれません。


接着強度を見るため、ボルト・ナットをいくつか接着してみましたが、少量であればどちらも甲乙つけがたい。
しかし、しっかりと盛ることが出来るJB-Weldの方が、結果的に強度が出やすいような気がします。

この「気がします」の部分、接着したボルトナットをトルクレンチで簡易的に測定し、数値的に差を見るつもりでしたが、使ったボルトナットが13mmという大ボケをしてしまいました。
何しろ、必要レンジを測定出来るトルクレンチに組める13mmのソケットを持ってませんから。

つまり、ハンドツールを使った手感での話になるので、「気がします」としましたが、しっかりと盛ったJB-Weldは、あきらかに回しにくい印象を持ちました。



スペック的に、耐熱温度もJB-Weldの方が高いようですし、盛り作業もしやすいため、今回はJB-Weldを採用することにします。
また、アダプターはSR-13(同径)のほうが、サイズ的に接着剤を盛るのに都合が良さそうですので、SR-13(同径)を使います。


パイプ外側とアダプター内側に隙間が出来ないよう、パイプ側にJB-Weldを塗ってアダプターに何度か差し込み、隙間が出来そうなところに接着剤を更に補充し、十分な量を確認出来たところで、パイプをアダプターの奥まで差し込み、溢れた分の接着剤は補強として周りに盛りました。
また、内側に溢れた分があれば、綿棒などでしっかり取り除きました。

接着直前の状態を撮影し忘れましたが、捻りに対する強度を意識し、回り止め的な加工として、アダプター側とパイプ側ともに4本ほど縦溝を入れ、接着面をヤスってザラザラにしてあります。

まだ完全に硬化してませんが、1回目はパイプ外側とアダプター内側、そしてパイプの傘部分とアダプターの口部分の接着することを意識しました。
そして6時間ほど経過後の2回目に、パイプとアダプターの段差部分を含め、補強する目的で全体に接着剤を盛りました。


2回目の盛りが完了すると、これが、


このような状態になります。



完全硬化後に整形し、薄く3回目で仕上げる予定です。


現時点で、使用することが決定したパーツ、資材は下記となります。
パワステフルードも残り少なくなりましたので、追加で購入しておきました。
※価格は購入時の価格です。

清水製作所:SR-13アダプタ:157円

清水製作所:パンチニップル:358円

MONOTARO:ホースバンド(13-27):139円

JB-Weld:JB-Weld:1146円

HONDA:PSF-II:4081円


あとは、ホースニップルが届けば「パワステ高圧ホースからのフルード滲み」の暫定修理が行えます。
もしこれで改善出来れば、1800円+フルード代でパワステ高圧ホース側のフルード漏れが修理出来ることになりますが、高圧側は8Mpa程度の圧力が掛かるでしょうし、ホースバンドがニップルを長期間保持出来るとも思えません。

あくまでも、「ホースバンドとニップル使用で高圧側フルード漏れが止まるのか?」という事に、個人的興味があるので作業していますが、もし修理が出来たとしても暫定修理でしかないでしょうね。


補足しておくと、接着剤のスペックを信じるならば、アダプターとパイプ部分の接着に関しては、ロウ付けと同程度の強度は期待出来ますので、心配しているのはホースとニップルの相性と、ホースバンドの耐性・強度です。

このため、下記のホースも発注済ですが、とりあえず暫定修理完了後、様子を見て第二弾として作業します。
なお、ホースを使う場合、ステアリングラック側にもアダプターが必要ですが、これは予備として購入済のSR-13(同経)か、SR-13(異径)を使います。

横浜ゴム:レベックス SWP140 9(両端金具1004):3200円


HONDA車のパワステ高圧側ホースの漏れは、殆どが同じ症状、同じ部位からの漏れだと思いますし、同じような作業をする奇特な方がいるかもしれません。
しかし、こんな面倒な作業が楽しいと思える方以外、真似されないようお願いします。

最終的に、「やっぱり純正部品を買いました」となる可能性は0じゃありませんから。



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