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4/21/2016

被災地で残念なこと

本日、市営・県営とも、支援住宅の提供条件が「半壊以上」と発表されました。

やはり、現時点の一部損壊では、住宅保護は受けられないようです。

これに関連し、住宅で残念なことを…。



被災者向けに、住宅を一定期間無償提供すると発表してくださったありがたい企業があります。

この約束通り、被災者向けに提供する住居を確保するために、「どこか」が耐震的に問題ないと思われる様々な空き部屋をまとめて確保しているようです。

既に使えない住居にある荷物を、そのままにしておくことは出来ませんし、どんな部屋でも良いから足を伸ばして眠れる部屋が欲しいと考え、ほぼすべての不動産屋さんに連絡を取りました。

繋がった数少ない業者さんに希望を伝えたのですが、ほとんどの物件が「安全性の確認が取れていないので貸出NG」となっています。
そして、安全確認が終わり、貸出OKとなった物件は、結果的に「どこか」がまとめて確保するという状況で、希望に合う物件探しをしても空き部屋を見つけることが出来ません。

被災者保護の観点は素晴らしいと思うのですが、自力で部屋探しをする人にとっては、このありがたいシステムが弊害になることもあり得るということです。

この余震の続く中、活動しておられる不動産屋さんとしても、「既に上が確保した部屋で貸出し出来ない物件です」と応えるしかないのでは少し可哀想です。

該当する部屋に対し問い合わせがあった場合、「確保済」ではなく、一旦「上(どこか)」という部分に情報を上げ、まだ確保しただけで提供していない状態の物件であれば、通常通りの契約が可能となるようなシステム作りであったなら良かったのにな、と少し残念に思いました。

今回のような震災で避難生活が長くなるのは一部損壊と判断された中途半端な被災者のような気がします。

半壊以上の場合ならば政府や市町村や県ベースで住居の保護が得られますが、一部損壊という枠に入れられた、実際には怖くて住めない住居を持つ人は、住居に戻ることも出来ず、新しい部屋を見つけようとしても希望に合う物件は貸出NG、見つかっても確保済で、市・県ベースの住宅保護も受けられないのですから。

本当に必要な人だけが必要なだけの保護を得られるシステム作りはとても難しいことでしょうが、基本としては、皆自力再生を目指していることを忘れないで欲しいです。


なお、現状の弊害に関しては、「どこか」に対し、システム改善案を含め報告しました。
すばらしい保護制度を維持しつつ、部屋探しの弊害にならないシステムとなることを願います。



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